未来へのボール*SPRING*

「………なぁ。」

何故か。


いつの間にか俺は

彼女の背中に呼びかけていた。


彼女はピタッと脚を止めて

ゆっくりと振り向いた。


「……まだ何か?」

振り向いた顔は

整っていて

でもやはり

無表情だった。





< 87 / 123 >

この作品をシェア

pagetop