ノクターン
「あっ!!あたし帰らなきゃ!!」

「俺も職員会議だ!!」

「じゃあね先生♪話聞いてくれてありがと♪」

「気を付けて帰れよ~♪」



彼女と別れて、その場で空に向かってため息をついた。



俺は次の恋はできるのか?



教師同士がそういう関係になるってよく聞くけど…。



ここには俺の望んでるような期待はナイ。



それから俺は職員室に向かって歩きだした。



今日から『先生』か…。



さっき会話を思い出し、『先生』って呼ばれるのも悪くないかもしれないと思った。



少しやる気を出してみよう…。



そう思えるようになったのは、あの黒パンツの生徒のおかげかもしれない。



名前も知らないあの生徒の…。


< 12 / 191 >

この作品をシェア

pagetop