ノクターン
先生の指が…。



機械みたいに動いてて…。



すごい…。



「はい、終わり♪」



先生が弾き終わった時には、音楽室にいた生徒はみんな先生を見てた。



静かに…。



「約束は守れよ♪」

「はい…。」



先生のピアノはみんなを虜にした。



「なんでグッサンプロになんなかったの!?」

「俺くらいの奴なんて世の中に溢れ返ってるよ♪」



あたしはただ楽譜とにらめっこ…。



先生は何で難しい曲を弾かせるの!?



「井上は音大目指せ♪」

「えっ!?」

「井上のピアノはいい。」



何も考えてなかったよ…。



「じゃあ先生が教えて?」

「いいよ。でも俺が教えるのはなぁ…。個人レッスンで井上が俺に惚れたら困るなぁ♪」



冗談になってないよ先生…。



部活のみんなは笑って聞いてた。



また惚れ直しちゃったよ先生…。



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