ノクターン
「どうぞ…。」

「あ、おじゃまします…。」



なんて、他人行儀な挨拶をしてから井上を部屋に入れた。



「適当に座って。」

「うん。」



俺の部屋には2人掛けのソファーと、テーブル、ベッド、音楽系の機材と電子ピアノ。



後はテレビ。



井上はソファーに座った。



俺はキッチンでグラスを2つ取って井上が座ってるソファの前のテーブルに置いた。



「先生ってDJとかもやるの?」

「ん?あぁ、あれは友達が置いてったやつで、俺は微妙にしかできねぇよ?」



井上は俺の部屋をキョロキョロ見回してる。



10畳の部屋は音楽に関するものだらけだ。



俺はテレビをつけてからグラスにジュースを注いだ。



「タバコ吸っていい?」

「あ、うん。」



場が保たないのでタバコを吸う。



結構情けない俺…。



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