運命を変えるため。
明日香の部屋は、白を基調とした中にピンクの家具が並ぶ、女の子らしい部屋だった。
甘い香りのするそこは、正直少し落ち着かない。
しかし、そこに馴染むように腰を降ろしている明日香を捉えると、途端に高揚した心が鎮まる。
「今から話すこと、信じなくても良い。でも、最後まで聞いてもらえると、嬉しいな」
そう前置きして、明日香は少し言葉を止める。それは、発する言葉を選んでいるかのようにも見えた。
信じようと思った。例え明日香が、自分は宇宙人だと話したとしても。
俺は静かに言葉を待つ。そして、ついに明日香は、意を決したかのように口を開いた。