運命を変えるため。

 明日香の豊満な胸の膨らみが、顔に押し付けられている。
 しかし今は、それを堪能しているときでないことも、理解している。

 耳に時折鼻をすする音が届く。彼女が泣いていることは、明白だった。

 しかし、何故か。

 思いを巡らせる。携帯……メール? 明日香が涙する原因となるようなメールが届いたということなのか。
 考えてもそれ以上はわかるはずもなかった。

 とりあえず、彼女を落ち着けさせようと口を開いた瞬間、弱々しい声が耳に届いた。
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