運命を変えるため。
そして今日は、そんな俺が入学する高校の入学式と呼ばれるものが執り行われる日である。
校門へと続く緩やかな坂道は、入学式シーズンに相応しく、桜色のシャワーが絶え間無く降り注いでいる。
現在、その桜並木の中を、初々しい制服姿で登校する人がたくさん見受けられ、例に漏れず俺もその中の一人となっているわけだ。
校門をくぐると在校の先輩方も数名見られた。
鞄を持ったまま挙動不審になっている新入生らしき者達とは対照的に、忙しなく動き回っている様子から、恐らく入学式などの準備に奔走している生徒会の人か、それに準ずる人達であろうと推測される。