運命を変えるため。
明日香は困惑の表情を隠さぬまま、しばらく何かを思案しているようだった。
そして、次に彼女の口から出てきたのは、またしても想像を遥かに超越した言葉だった。
「私……宇宙から来たの」
「……は?」
信じるとか信じないとか、そんな次元の話ではなかった。
なんだよ、それ。ベタなライトノベルか? 三流のSF小説か? 正体がバレたからには星に帰らなくては、なんて言うのかよ。
今度は俺が困惑を隠せぬまま、頭の中をいろんな想像が過っていった。
そんな俺の様子を表情を変えぬまま見ていた明日香が、ふいに寂しげに微笑んだ。
「ほらね、信じないでしょ? 信じられないよね、だって嘘だもん」