運命を変えるため。
俺達は学校に居るときと変わらず、他愛のない話を続けた。
大葉と赤石は家が近いらしく、幼いときから家族ぐるみで付き合いがあるようだった。
先ほどの会話から、大葉は赤石に気があるのかと思ったが、俺が見ている限りでは、そのような素振りは微塵も見られなかった。
やはり真意がわからず、しばらく話してから赤石がトイレに立ったので俺はすかさず大葉に話を聞くことにした。
「昔の話だよ、今は別に好きな人居るし。気を遣わせたみたいで悪かったな」