運命を変えるため。

 翌朝、いつもより少し早く目が覚めた俺は、甘いミルクティーを飲みながら、携帯を開いた。
 携帯のディスプレイには、昨日開きっぱなしにしていた明日香からの受信メールが写っていた。瞬間、頭の中に明るい笑顔の明日香が過った。

 会いたい……。

 柄にもなくそんな感情が沸き起こり、少しむず痒く感じた。
 それでも一抹の疑念が拭えず、前日に考えていた通りのメールを打った。

「おはよう。今日は用事があるから、ごめん」
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