運命を変えるため。
短いメールを送信したと思うと、五分と待たずにメール受信の音楽がなった。
「それなら仕方ないね、了解」
文面こそ淡白ではあったが、想像していた以上に早く返信があったことで、もしかしたら俺からのメールを待っていたのだろうか、とそんな思いが脳裏を過り、再び顔が綻んだ。
まだ出会って一週間にも満たないような相手にも拘わらず、俺は間違いなく明日香に惹かれているんだろうと改めて感じ、疑念との狭間で居心地の悪くなる感情に支配されていた。