運命を変えるため。

「おはよう」

「おう」

 赤石からの挨拶に軽く返事を返すと、俺は窓の外に目をやった。
 今日から部活動の朝練が始まっているようで、野球部とサッカー部、テニス部と思しき人達の姿が見受けられ、多くの声が合わさってこちらまで届いていた。

 そんな様子を見ながら考えるのは、意識せずともやはり明日香のことだった。
 明日香は何らかの部活動に所属はしていないのだろうか、テニス部なんて似合いそうだが……そのような考えを巡らせながら、女生徒の多いテニス部の集まりの中に彼女の姿を探したが、やはり見付けることは出来なかった。
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