運命を変えるため。

 大葉もすんなり了承しながらも、そんな質問を返していた。
 赤石の話によると、昨日合流する前にさっそくアルバイトの面接を受け、今日がそのアルバイトの初出勤らしい。

 大葉と赤石のやり取りを聞きながら、俺は赤石の行動力に感心しながら、自身もアルバイトを始めようかと考えていた。

 そうこうしていると、担任が教室に入ってきて赤石は席へ戻り、短いホームルームが行われた。
 伝達事項を伝え終えた担任が教室を去ったことで喧騒を取り戻した空間の中で、一限目に使用するテキストを準備していると、教室とは別の場所からも多数の生徒が騒ぐ声が聞こえた。

 自然と視線を窓の外に移すと、一限目から体育のクラスがあるようで、体操着姿の生徒達がグラウンドに集まっていた。
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