運命を変えるため。
高橋さんが店の奥に消えた後、すぐに運ばれてきたコーヒーを、一口飲んでみる。
「苦っ……」
明日香はよくこんな苦いものを美味しそうに飲むな、そんなことを考えながら、シュガーを一つずつ丁寧に溶かし、三つ目のシュガーを溶かし終えたところで、俺は自身の持ってきた鞄に手を伸ばす。
中から取り出したのはポケットサイズのメモ帳だ。
俺は座っている席の奥に置いてあったメニューを広げると、書いてあるメニューを一つずつメモ帳に写していった。