運命を変えるため。
教室に戻った俺たちは、担任からいくつかの伝達事項を聞き、早々に下校する時間になった。
ホームルームが終わったとは言え、想像以上に早く終わった入学式だったので、慌てて帰ろうとする者も少なく、教室にはクラスメイトの大半が残っており、俺もそんな中の一人だった。
朝一番に話し掛けてくれた内の一人、赤石が俺の前の席に座り、中学時代の話などをしながら、用事で席を外している大葉を待っているところだ。
赤石や大葉だけでなく、何人かのクラスメイトとも話したので、先に教室を出るクラスメイトから時々声を掛けられることもあった。