運命を変えるため。

「午後の仕込み、手伝いますよ!」

 無理矢理話を変えると、店長は嬉しそうに厨房へ案内してくれた。
 厨房はそれほど広くはないが、無機質な中にもどこか温かみを感じられる場所だった。

「お客さんの笑顔が、一番の活力だ」

 午前から今まで働いた俺には、店長のその言葉がとても胸に響いた。
 まだまだ余裕はないが、お客さんが笑顔で食事をしているところを見ると、ほっとすることが出来た。
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