薬指の秘密。~王子とニートと時々乙女~
「それより、今日
お父さんとお母さんが
帰ってくるのよ?
ニートってこと
どうやって誤魔化すつもり?」
「ニートじゃないよ、
自宅警備員だよ~
そぉだっけぇ~?
どーにかなるでしょ~
…たぶん」
「無理よ。
あの人たちの洞察力なめちゃいけないわ
しかも、栞には人一倍厳しい人達なのに」
うちの両親はどっかの大企業の会長と社長とゆう偉いさんで
來には緩いくせに
長女のあたしには人一倍厳しいという鬼畜ぶり。
そんな両親に私がニー…自宅警備員なんてことがばれた日には
間違いなくあたしの命日だろう。
「さて、どーしっか
あ、來
前にあたしパピーとマミーになんの仕事始めたって言ったんだっけ?」
「たしか…通訳って言わなかった?
まさか…!」
「そのまさかよー
通訳してますよ作戦で」
そういったとたん
來の顔がみるみる真っ青になる
「無理よ!!
英語皆無な栞がそんなこと
できる訳がない!
現に前だって
二人にやめなさいって言われてたじゃないっ!
絶対に無理ったら無理!
そんな嘘、バレるわ!」