ルチア―願いを叶える者


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「お前にはルカの声が聞こるのか?」

「…たまにだけ。いつも聞こえるわけじゃないよ」


私が危険な時にルカは風となって私を守ってくれる。

不思議な事だけど、ルカの存在をいつも近くに感じてる。


「ルカさんは、遠くにいてもあなたに干渉出来る…という事でしょうか」


アルの言う通りかもしれない。

ルカは私の事をこの世界のどこかで見守ってるんじゃないかな。


だったら…


「だったら私、ルカに会いたい。この旅で見つけられる気がするの」


今度ルカと話す機会があれば聞いてみよう。


ルカの居場所。
ルカ、またあなたと会いたい。


今度は夢だけじゃなくて、本当のあなたに…


「ルカ……」

「……………花音、あなた看病の手が止まってますよ」

「あ…ごめん、アル」


いけない、また自分の世界に入り込んでた。


「許しませんよ、罰として俺の言う事を一日だけ聞いてもらいます」

「…え……えぇっ!!!?」」

なんでそうなるの!!!?


「えぇっ!?じゃありません。ならなんです?土にでも埋めて差し上げましょうか?」


「いえ!!喜んで最初のでお願いします!!!」


まだ死にたくないぃっ!!!


「アル、お前何を怒ってるんだ?めずらしく大人げないな」

「…別に。俺はいつも通りですよ」


あ…良く見れば本当だ。
アル、なんか怒ってる。


さっきの言う事を一日聞くって話しも、なんだか子供みたいだった。










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