ルチア―願いを叶える者
時の迷い人
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「…んっ……」
頭がズキズキする。
ゆっくりと目を開けると、そこは闇だった。
「真っ暗…」
どこが上で下なのかも分からない。
周りを見渡しても、何もない闇だけが広がっている。
「誰かー!!!」
叫んでも返事はない。
ここ…どこなの?
『…ここがビラーか…。本当に美しい』
え……?
声だ…
私以外にも誰かがいるのかな?
それに、どこか聞き覚えのある声…
『そうか、気に入ったなら何よりだ。こちらの世界に来たばかりで不安だろうが、少しずつ慣れるといい』
今度は知らない声…
「誰かいるの!?」
『ありがとう、妹の事も探してくれてるって聞いたよ。すまない、シェア』
私の声、聞こえてないのかな…?
「あの…っ!!!?」
―グワンッ
また空間が歪む。
思わず目をつぶった。