ルチア―願いを叶える者
『私は…もう息絶える…』
暗い。
冷たい。
湿った空気…
そこは時間も感じられない牢獄のようだった。
『私はもう限界だ…』
そう呟いた誰かの声が聞こえてきた。
私はその暗い牢獄の中にひっそりと佇む人間を見た。
ボサボサの金色の髪。
薄汚れた白いワンピースのようなものを纏った少女がいた。
その少女はゆっくりと私を振り返る。
その瞳に光は宿っていなかった。
『…誰……?』
少女は掠れた声で尋ねる。
「あ……私は…」
なんだろう……
これは夢なのだろうか…
それとも、私はまた時をさ迷っているの?
『あなた…光ってる…』
少女は少し目を見開いた。
あれ……?
私、この人を知ってる。
これは核心…
私、どこかでこの人と…