ルチア―願いを叶える者
「あぁ。構わないぞ。好きなだけ読んだらいい。何か気になる事でもあったのか?」
シェスに…聞いてみようかな…
ルカとシェアの約束がまだ続いているのだとしたら…
「シェス、100年前のルチアとの約束…覚えてる…?」
「…約束?」
あ…やっぱり覚えてないのかな…
二人だけのあの約束を…
「…100年も経ったんだもんね…。覚えてるはずない…よね…」
時間と時代と共に消えてしまったのかもしれない。
約束の日まで長すぎた…
「もしかして…シェア国王とルチアの約束か?」
「え…えぇぇ!!!?」
知ってたの!?
100年前の約束を!?
「あぁ、そういや俺が100年目の約束を継いだんだったか」
「じゃあ…」
「手紙を…渡すんだったか」
あ……良かった……
―ポタンッ
「なっ…花音!?」
あ…涙が……
やだな、嬉しすぎて…