ルチア―願いを叶える者
「私…アルの傍にいていい?」
あなたに愛されてもいい?
「はい」
「私、アルと生きてもいいの?」
「俺と生きて下さい」
私…
あとどれくらい生きられるかも分からない。
それでも……
それでもあなたが共に生きてと言うのなら…
「私…アルが好き。…ううん、多分愛してる…」
そう口にした瞬間ー…
―グイッ
アルに腕を引かれる。
それと同時に唇が塞がれた。
「…」
「んんっ…」
温かい……
触れた所から一つに溶け合うみたい…
「愛してる…花音っ…」
「っ…私…もっ……」
それから何度も何度も唇を重ねる。
今この時間が止まればいい…
あなたと生きている。この時間がずっと…
ずっと続いたらいいのに…