ルチア―願いを叶える者


「おぉ…ここの服も似合っているな」

「えぇ、あなたの髪色に生える良い色です」

「あ…え…ありがとう…」


なんか恥ずかしいな…


私は丈の長い青色のワンピース、それより少し濃い青の靴、真っ白のベールを頭につけている。



朝、目が覚めたら足元に置いてあったものだ。


「お前の為だけにあつらえたみたいだな」

「子供にも衣装ですね」


あれ?
どっかで聞いたことある。

孫にも衣装?


「さ、着替えも済んでいるようですし、これを」


そう言ってアルが差し出したのは数冊の本。

「これは?」

「昨日シェス王子が言っていたルチア関連の書物です」

「ルチアの………」


私が知らない真実にも出会えるかもしれない


「お前が知りたい事、見つかるかは分からないが思う存分調べるといい」

「…ありがとう。シェス、アル…」






それから、二人と一緒に昼食を食べた後、私は部屋へ戻り本を読みはじめた。










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