ルチア―願いを叶える者
「………綺麗…」
城の庭にある噴水に腰掛け、空を見上げる。
やっぱりここは星が近いな…
私のいた世界とは違う。
「私のいた世界…か…」
そういえば、今まで自分の世界の事を忘れてたなぁ…
忙しかったのもあるけど、それだけこの世界が私にとって大切になっていたのかもしれない。
「…なんだ、ここにいたのかぁ…ルチア…」
「え………?」
突然木の後ろから、人影が現れた。
とっさに立ち上がる。
「久しぶりだなぁ…、ルチアァ…」
「あっ…レイズ王子!?」
シェスと似た風貌の彼はシェスの弟で、第二王子のレイズ王子だった。
「探したぞぉ〜ルチアァ」
「あ…れ……?」
レイズ王子、何だか喋り方が変………
―グイッ
「あっ!!!?」
「フヒヒヒッ…」
レイズ王子は私を羽交い締めにする。
「な、何するの!!?」
どうしてこんな事!!!
「ルチアァァッ!!!」
―ゾクゾクッ
「あっ…あ……」
何で………
鳥肌が止まらない。
体が震えて…動かない。
「…手に入れたぁっ…ルチアをこの手にぃ…」
おかしい……
普通じゃない。
「どうしちゃったの!!?レイズ王子…きゃっ…」
―ドサッ
レイズ王子が私を地面に叩きつけ、覆いかぶさる。
「や、やめてっ…」
来ないで……
嫌……怖いっ……!!!
「ルチアァァ…」
―ツゥゥ…
「あっ…あ…」
レイズ王子の舌が首筋を舐め上げる。
気持ち悪いっ…
嫌だっ…誰かっ……
「アハァ…ハッ…」
「うぅっ…嫌っ…あ…」
レイズ王子の手が私のスカートを捲り上げた。