ルチア―願いを叶える者
食事を終え、皆が寝静まった頃、私は眠れずにいた。
横になりながら、ただ星空を見上げる。
明日には帝国ガルディアの領土に入る。
今まで、力を使ってきた私はおそらく…
この戦いを終えた頃には消えている…
これが、私にとって最後に見る星空かもしれない。
私達の守る、ベレスレリアの夜空…
「本当に…綺麗…」
これが…
私の生きた、そして死に行く世界……」
「私の…守る世界……」
私が命と引きかえにしたモノ…
この星空を見るだけで、私には命を賭けるだけの価値があったと思えた。