ルチア―願いを叶える者
「何故…何故!!!!」
マナロフ王は怒り狂ったように叫ぶ。
「貴様かぁ…貴様のせいでぇぇぇ!!!!」
血走った目を私に向け、剣先を私へと向け襲い掛かってくる。
「うっ…」
体が動かないっ…
このままじゃっ……
「…っ…させませんよ!!!!!」
―ザシュッ!!!
「うがあぁぁぁっ!!!」
アルが私の前に出てマナロフ王を斬りつける。
「…力をぉぉ…力をぉぉ…」
斬られてもなお、マナロフ王は力を求めるように手を伸ばす。
「…哀れだな。力に溺れ、誇りさえも失ったか」
―グサッ
シェスはそう言って、マナロフ王の心臓を貫いた。