ルチア―願いを叶える者
「我が国が太陽を失って、食料危機、民の過疎、自然破壊が起こった。これを期に、帝国ガルディアが戦争を仕掛けてくるかもしれない」
「戦争!!!!?」
「うん。今の我が国の兵では太刀打ち出来ない。そこでシェスを呼んだんだ」
そう言ってナルはシェスに頭を下げた。
「シェス…いや、ルアーネ国第一王子、我が国、メテアラを救ってはくれないだろうか…」
「ナル、やめてくれ。俺は王子で同盟国だがナル、お前の友人でもある。力を貸すのはあたり前だ」
「シェス…恩に着る」
ナルはまた深々と頭を下げた。
「そのかわり、我が国、ルアーネ国の危機には、助けてくれよ?」
シェスはニッと笑い場を和ませた。
これがシェスの優しさ。
戦争…か……
身近に戦争なんて感じた事ない、今もだ。
でも……
戦争が怖いって事は知ってる。
どうか…
何も怖い事なんて怒らないで…
どうか……
誰も傷つきませんように…