ルチア―願いを叶える者
「わわっと、ナル、もここに来たんだ!!」
とりあえず話題を!!!
この挙動不審を突っ込まれたくない!!!
「あ、あぁ、ここは私のお気に入りの場所だからね」
お気に入り………
「お気に入り場所、私が知っちゃって良かったの?」
「もちろん、花音姫にならなんでも教えるよ?」
「っ……」
プ、プレイボーイ!!?
「アスラン…綺麗だよね…」
「えっ…うん……」
突然ぽつりと呟いたナルの横顔を見つめる。
あ………
寂しそうな顔…
「星の花…。夜に咲くからそう謳われたんだと思うけれど……」
「ナル……?」
今度は悲しそう……
ナル…
やっぱり無理してるんじゃないのかな…
王子様だからって、強く在らなきゃいけないから…