ルチア―願いを叶える者
「!!!!」
「!!!!」
二人が驚いたように私を見た。
寝ていると思ったんだろう。盗み聞きしていた手前、なんだか申し訳ない気持ちになる。
「あぁ、起きてたのか?」
シェスはすぐに笑顔を向けてくれる。
「全く…そのまま寝ているふりをしていれば良かったというのに…」
「え……」
アル、私が寝ているふりをしているのに気付いて…
「なぁ花音、お前に聞きたい事がある」
あぁ…いよいよだ。
「待って、私からちゃんと話すから」
「っ!!!!花音、あなた…」
「アル、ごめんね…」
私のせいでシェスに嘘をつかなきゃいけなかった。
きっと無理してくれてたんだろう…
これから、私が決めた目的の為にも、私は言わなきゃ。