一恋。 ～君が教えてくれた事～
第一章 ～始まり～
～桜の知らせ～
《サー………》優しい春の風と一緒に、桜の香りがした。
この香り…大好き。

ふと空を見上げると、青空をバックに桜の花びらが空を舞っていた。
手にとった桜の花びらを ポケットにしまう。

「カナぁー！」

遠くで手を振っているのは、親友の美咲だった。
美咲はあっというまに私の近くに来ていた。

「相変わらず足速いねー！」
「えへへ(*´∀`)♪」

2人は 笑いながら歩き始めた。
「カナが高校生とか！あり得ないなぁ♪」
「はっ！？美咲に言われたくないしぃー♪」

そんな会話しながらも、どこか寂しいような感じもした。
「ホントに…。時間が経つのも早いなぁー」
「ねー。ちょっと中学校が恋しいね♪」

「でもさっ！高校も楽しそうだよね♪」
「そだね♪早く行こっか♪」
そういって先に走り出したのは私だった。
美咲は追うように走り出した。

2人とも まだ初々しい制服姿に、初めて通る桜並木に…
心を弾ませながら新しい学校に向かった。
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表紙・目次

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