いつか、



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真新しい制服に、真新しい靴。

見知らぬ顔ぶれが8割を占める

高校生活がスタートした日。



がやがやと騒ぐ教室は、

皆一人になるまいと必死で

友達を探してるんだろう。




私は団体行動が苦手な性分で

人が密集している教室を避け、

廊下で教室の様子を傍観していた。




「志紀〜!クラス同じなんだねぇ♪」


「あっ、志紀ちゃんもこの高校だったんだ!」




私の場合は、幸か不幸か

中学時代の部活の成績のお陰で

自ら話しかけたりしなくても

話しかけてくれる子は居たし、

その子繋がりで話しかけてくる子もいたから

特に話し相手に困る事はなかった。




話しかけられたら適当に話して、

にこにこしてればそれでOK。




高校は苦でも楽でもなく感じた。

まぁ、こんなもんかって思ってた。




…けど、そんなのはすぐに

達也と出逢って変わった。





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