密フェチ†汚シタイ… ~禁断の恋
初夏の夕暮れ。

私は自転車で夕飯の買い物に出た。


「えっ?!」

突然、公園の脇から飛び出してきたボール。

避けたはずみで自転車ごと転んでしまった。

打ちつけた膝。

「い、痛、」

ジーンズを履いていてまだ良かったけど…明日には青じみになりそう。


「すみませんっ大丈夫ですかっ?!」

制服を着た少年が走り寄って来て、私の目の前にしゃがみこんだ。

左手には、私が避けたバスケットボール。

まだあどけない黒目がちの目が、心配そうに私を見つめている。

「大丈夫、少し打っただけだし…家もすぐ近くだから」

大人のやせ我慢。

でも、

「危ない!」

立ち上がろうとするとズキンと激痛が走って、バランスを崩した。

それを受け止めてくれたのは、少年。

一見華奢に見えるのに、思いのほか力強い。

背は私とほとんど変わらないし、顔は女の子みたいにかわいいけど、やっぱり『男の子』なんだなぁ。
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