アディクト·ナイト《密フェチ》
「どう?俺と飲み直さね?」
彼が私に1ミリ近付くごとに、彼の香りが無遠慮に肺の奥まで深く侵食する。
多分、香水だけじゃない。
香水と、彼の持つ匂いの入り混じったそれは、妖しく私を魅力しつつある。
更には彼の体温が立ち上らせているのであろうそれを想像したら、思わずごくりと生唾を飲み込む自分に気付いた。
「…いいけど」
その官能的な香りに、今、一夜の余興に手を伸ばそうとしている。
もっともっと、彼の香りに侵して欲しくて。
END.