恋人のルール(ベリーズカフェバージョン)
「お電話、代わりました。森です」


『アヤ、また携帯の電源切っているだろ?』


電話の相手はもうすぐ付き合って1年になる彼だった。

 
清水《しみず》陽斗《はると》。

24歳の彩乃と同い年の彼。

社会人サッカーに夢中の優しい、良く気がつく草食男子。


「え、そうだったっけ……ごめんね?何の用かな?」


彩乃はなるべく周りに聞こえない様に、小声で言った。


『話があるんだ。今日会える?』

「うん、でもちょっと遅くなるかも」

『じゃあ、いつもの所で飲んでるよ』


彩乃の返事を待たずに、電話は切れた。


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