恋人のルール(ベリーズカフェバージョン)
涼はどうしたのだろうか。と考える。 

 
彩乃を女として見るようになったのは、自分の携わる企画を任せるようになったここ数か月。

 
明るい性格でいつも一生懸命。


残業も厭わず、良い旅を作ろうと頑張っている姿は好ましい。


今の彩乃は退社前の元気さが見られず、悲しそうな顔をしている。


 
3杯目のヴァイオレット・フィズを飲み終わると、お酒の力も借りて、彩乃はだんだんと緊張がほぐれてきた。


いつの間にか彩乃は陽斗にフラれた話をしていた。


「……彼氏、御曹司だったんだろう?うまくいけば玉の輿だったんじゃないか?」

「涼ちゃん、御曹司は令嬢と結婚するのが普通なの」

 
ちょっとつんけんした言い方をしてしまってから後悔する。


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