恋人のルール(ベリーズカフェバージョン)
「痛む?」


その声に彩乃の瞼が開かれる。


涼を見る瞳がゆらゆらと揺れている。


「ううん、そんなに……痛くなかった……」

 
翻弄されっぱなしで喘ぎ声のせいで、彩乃の声が掠れている。


「少し眠るといい」

 
涼はふんわりとウエーブのかかった柔らかい髪に口付け、ゆっくり撫でてやると、彩乃は再び目を閉じた。


涼ちゃんの指が気持ちいい……。


彩乃はどうしようもない眠気に襲われていた。

 
疲れと心地良さに、彩乃は数分も経たないうちに眠りに落ちていた。
 

眠りに落ちる前に彩乃は、自分が好きなのは陽斗ではなく、涼が好きなんだとはっきり認識した。


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