恋人のルール(ベリーズカフェバージョン)
ゆっくり寝返りを打つと、涼は眠っていた。


眠っている姿が、愛おしく思える。

 
少し薄めの形の良い唇に、彩乃は指を伸ばし、そっと唇に触れた。


「ん……ナナ……」
 
 
眠っている涼の口から出た女の子の名前。

 
彩乃は急いで指を引っ込めた。
 

ナナ……?

 
ナナって、涼ちゃんの彼女……?


彼女の名前を知ってしまった彩乃の胸がズキッと痛む。


悲しみが胸を突き、涙が出てきそうだった。


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