I love you.【更新休止、詳しくは感想ノートへ】
彼は眉を寄せて、難しそうに考えた顔をしたけれど、すぐに笑顔で
「俺が居るから大丈夫」
そう言ってくれた。
いつか聞いたこの言葉。
嬉しくて微笑んだ。
「ありがとう」
…でも、彼には悪い事をしてしまっている。
お母様も亡くなったばかりで、忙しいだろうに。
私はそんなことを口にすると、彼は本当になんでもないように言った。
「まぁ、平気だよ。会社では困るかも知れないけど、家にあの人がいてもいつも仕事しかしていないし。俺にとっては、居ても居なくても変わらない。」
それを聞いて、真っ先に思ったのは、彼は本当に孤独なんだなってこと。
学校でも、あまり人と話さないし、見えない壁を作っているようだった。
「……寂しい?」