I love you.【更新休止、詳しくは感想ノートへ】
夕方だが、外はまだ暑い。
夕陽を浴びながら、ひたすらに部屋を見上げた。
――愛しい愛しい人のいる部屋を
君は俺に気付いているのかな?
いや、きっと多分、気付いていないだけなんだ。
気付いたら、優しい君はきっと声をかけてくれる。
忙しいから、メールの返信もないのだ。
そう、自分に言い聞かせる。
そんなことでもしないと、壊れそうだった。
…ねぇ、気付いてよ。
俺は、此処にいるんだよ。
ねぇ、俺は
「莉緒奈ちゃんが好きなんだ……」
多分、自分の愛の、好意の表し方は間違っているのだと思う。
けれど俺は、どう直せば良いのか、既にわからない。
最初はさ、ただ影で見ているって程度だったのに。
君が声をかけてくるから悪いんだ。
嗚呼、本当に俺って
「……歪んでるな、」
思わず苦い笑みが零れる。
届く筈の無い行動は、なんて虚しいのだろうか。
でも、それでも君が好きだから、耐えられる。
――絶対に、あいつになんて渡さない。
君は俺のものだよ、莉緒奈ちゃん。