珈琲の香り
蒼くん…………
ありがとう………
そんなに思っててくれて。
その優しさに甘えて、ごめんね。
殴られたの、痛かったよね。
殴られても、私の味方でいてくれたんだね。
ほんとうに………ありがとう。
「樹!行くぞ!!」
「でも、蒼くんの手当…」
「そんなもん、ほっといても治る!」
「でも、授業が…」
「それは僕が誤魔化しとくよ。
だから…にいちゃんと行って。
………ちゃんと言うんだよ。
さっき、僕に言ったこと全部。
約束だよ」
蒼くんの笑顔が滲む……
また………優しさに甘えちゃったね……
涼さんに引きずられるように歩き出す。
握られた手が痛い。
怒っていることがわかるほど乱暴な足音。
走ったからか、それとも怒っているからか。
荒い息遣いと上下する肩。
そのすべてが『心配した』と物語る。
その心配は私に向けられたもの。
他の誰でもない。
……でもね、その心配は、彼女としての心配?
それとも……
こんな姿の涼さんを見ても、まだ疑ってる……
私を好きだっていってくれたのに……
そんな自分が大嫌い……
ありがとう………
そんなに思っててくれて。
その優しさに甘えて、ごめんね。
殴られたの、痛かったよね。
殴られても、私の味方でいてくれたんだね。
ほんとうに………ありがとう。
「樹!行くぞ!!」
「でも、蒼くんの手当…」
「そんなもん、ほっといても治る!」
「でも、授業が…」
「それは僕が誤魔化しとくよ。
だから…にいちゃんと行って。
………ちゃんと言うんだよ。
さっき、僕に言ったこと全部。
約束だよ」
蒼くんの笑顔が滲む……
また………優しさに甘えちゃったね……
涼さんに引きずられるように歩き出す。
握られた手が痛い。
怒っていることがわかるほど乱暴な足音。
走ったからか、それとも怒っているからか。
荒い息遣いと上下する肩。
そのすべてが『心配した』と物語る。
その心配は私に向けられたもの。
他の誰でもない。
……でもね、その心配は、彼女としての心配?
それとも……
こんな姿の涼さんを見ても、まだ疑ってる……
私を好きだっていってくれたのに……
そんな自分が大嫌い……