珈琲の香り
その心遣いが嬉しい。
「……客用のは高い。お前のは100均だ」
「ひ、100均?」
「バイトに客用は使わねぇ」
………やっぱり前言撤回!
なんだかムカつく!
ぶうっと頬を膨らましてふてくされる私を、涼さんは相変わらず涼やかな目で見下ろしてくる。
でも、その目元が少しだけ緩んでることに気がついて、少しだけ心臓が跳ねた。
「…飲まねぇのか?」
「のののの飲みますよ!…………っ、あちっ」
慌てて口をつけたカップは熱くて、でもそのコーヒーがアメリカンだって気づいて、無愛想なマスターでもいいとこあるんだーって、ほんの少しだけ見直した。
「……客用のは高い。お前のは100均だ」
「ひ、100均?」
「バイトに客用は使わねぇ」
………やっぱり前言撤回!
なんだかムカつく!
ぶうっと頬を膨らましてふてくされる私を、涼さんは相変わらず涼やかな目で見下ろしてくる。
でも、その目元が少しだけ緩んでることに気がついて、少しだけ心臓が跳ねた。
「…飲まねぇのか?」
「のののの飲みますよ!…………っ、あちっ」
慌てて口をつけたカップは熱くて、でもそのコーヒーがアメリカンだって気づいて、無愛想なマスターでもいいとこあるんだーって、ほんの少しだけ見直した。