珈琲の香り
突然のバイト決定から1か月。
仕事にも慣れて、毎日がかなり忙しい。
「…――もうすぐ夏休み!」
「…よかったな」
「毎日バイトに来れますよ~」
「…来たければ来い」
…相変わらず無愛想なんだから。
でも、お客さんがいない時とか、仕事終わりとか、そんな時は黙ってコーヒーを入れてくれるんだよね。
しかも、その時の体調や気分を察して…
寝不足で辛い時は濃いエスプレッソ。
課題が行き詰ってたり、気分が乗らない時はブレンド。
コーヒーの飲み過ぎかな?って思ってるときはアメリカン。
ゆっくりしたいなーって思ってるとカフェ·オ·レ。
見てないと思っても、ちゃんと見ていてくれる。
それが何だか嬉しく感じる。
今日も戦場のようなモーニングを終え、呆けている私に差しだされたのは、カフェ·オ·レ。
涼さんが用意してくれた大きめのマグカップに、溢れんばかりに注がれていて、暖かな湯気が昇ってる。
「…涼さん。今、夏ですよね?せめてアイスにしてもらえると…」
「…却下」
つ、冷たい…
手渡されたのはホットカフェ·オ·レなのに、涼さんの目は冷たい…
涼さんの周りだけ、10℃くらい気温が下がってる気がする。
でも、いいんだもんね。
美味しいカフェ·オ·レ飲めるんだから!
涼さんが冷たいのなんて、今に始まったことじゃないし!!
…でも、本当に正反対だよね。新藤くんと涼さんって。
新藤くんは二重のぱっちりおめめなのに、涼さんは一重の涼やかな目。
性格も温かい新藤くんに比べて、涼さんは恐ろしいほど冷たい。
15歳も違うと、こんなに違うのかな?
まあ、私と桜もまったく正反対なんだけど。
…しかも、双子なのに…
「…土方。今のうちに買い出し行って来い」
「はーい」
「…それ、飲んでからでいい」
…こうやって時々優しいから、やっぱり新藤くんとは兄弟なんだなって思う。
仕事にも慣れて、毎日がかなり忙しい。
「…――もうすぐ夏休み!」
「…よかったな」
「毎日バイトに来れますよ~」
「…来たければ来い」
…相変わらず無愛想なんだから。
でも、お客さんがいない時とか、仕事終わりとか、そんな時は黙ってコーヒーを入れてくれるんだよね。
しかも、その時の体調や気分を察して…
寝不足で辛い時は濃いエスプレッソ。
課題が行き詰ってたり、気分が乗らない時はブレンド。
コーヒーの飲み過ぎかな?って思ってるときはアメリカン。
ゆっくりしたいなーって思ってるとカフェ·オ·レ。
見てないと思っても、ちゃんと見ていてくれる。
それが何だか嬉しく感じる。
今日も戦場のようなモーニングを終え、呆けている私に差しだされたのは、カフェ·オ·レ。
涼さんが用意してくれた大きめのマグカップに、溢れんばかりに注がれていて、暖かな湯気が昇ってる。
「…涼さん。今、夏ですよね?せめてアイスにしてもらえると…」
「…却下」
つ、冷たい…
手渡されたのはホットカフェ·オ·レなのに、涼さんの目は冷たい…
涼さんの周りだけ、10℃くらい気温が下がってる気がする。
でも、いいんだもんね。
美味しいカフェ·オ·レ飲めるんだから!
涼さんが冷たいのなんて、今に始まったことじゃないし!!
…でも、本当に正反対だよね。新藤くんと涼さんって。
新藤くんは二重のぱっちりおめめなのに、涼さんは一重の涼やかな目。
性格も温かい新藤くんに比べて、涼さんは恐ろしいほど冷たい。
15歳も違うと、こんなに違うのかな?
まあ、私と桜もまったく正反対なんだけど。
…しかも、双子なのに…
「…土方。今のうちに買い出し行って来い」
「はーい」
「…それ、飲んでからでいい」
…こうやって時々優しいから、やっぱり新藤くんとは兄弟なんだなって思う。