珈琲の香り
『来るもん来ないと』って!
『気持ち悪い』って何!
私は何ですか?“女の子の日”と一緒ってことですか?
あれも来ると面倒だけど、来ないと気持ち悪いって言うか、心配って言うか……
うーん……
「…フグみたいにふくれてんじゃねぇよ。…………心配したんだよ」
「フグじゃないもん!」
そう言い返したけど、本当は少し、嬉しかった。
無口で無愛想、なに考えてるのかわからない涼さんが、心配したって言ってくれて。
まぁ、本人は言ったことに動揺して
「あちっ!」
なんて、珍しくヤカンに手、ぶつけてる。
そんな姿を見て笑ってたら、黒いオーラが漂ってきて、
「…笑うな」
って叱られた。
これ以上笑ってたらオーラだけじゃ済みそうにないから、口を閉じる。
………だけど、堪えようとすればするほどおかしくて、
「ぶぶぶっ!」
って吹き出しちゃって、やっぱり黒いオーラは濃くなっていき、かなり怖い顔で睨まれた。
「り、涼さーん。カプチーノ飲みたいなー」
どす黒いオーラをどうにかしたくて言ってみたら、ほんの少し、本当にほんの少しだけオーラが優しくなった。
「…ふっ。終わってからにしろ」
「ケチっ!」
「…ケチで結構。働け」
差し出されたセットを受けとると、涼さんの目元が柔らかく笑ってる
……ように見えた。
『気持ち悪い』って何!
私は何ですか?“女の子の日”と一緒ってことですか?
あれも来ると面倒だけど、来ないと気持ち悪いって言うか、心配って言うか……
うーん……
「…フグみたいにふくれてんじゃねぇよ。…………心配したんだよ」
「フグじゃないもん!」
そう言い返したけど、本当は少し、嬉しかった。
無口で無愛想、なに考えてるのかわからない涼さんが、心配したって言ってくれて。
まぁ、本人は言ったことに動揺して
「あちっ!」
なんて、珍しくヤカンに手、ぶつけてる。
そんな姿を見て笑ってたら、黒いオーラが漂ってきて、
「…笑うな」
って叱られた。
これ以上笑ってたらオーラだけじゃ済みそうにないから、口を閉じる。
………だけど、堪えようとすればするほどおかしくて、
「ぶぶぶっ!」
って吹き出しちゃって、やっぱり黒いオーラは濃くなっていき、かなり怖い顔で睨まれた。
「り、涼さーん。カプチーノ飲みたいなー」
どす黒いオーラをどうにかしたくて言ってみたら、ほんの少し、本当にほんの少しだけオーラが優しくなった。
「…ふっ。終わってからにしろ」
「ケチっ!」
「…ケチで結構。働け」
差し出されたセットを受けとると、涼さんの目元が柔らかく笑ってる
……ように見えた。