ウィークポイント
エレベーターにて…
澄ました顔で私を寄り添わせ、エレベーターへ向かう

最上階スイート専用のエレベーターに2人だけで乗り込む

エレベーターの中で彼は無言

ただ左手だけを、私の腰、背中、うなじへと

優雅にワルツでも踊っているかのように

ゆっくりと、でも休まず滑らせている

「あっ…」思わず吐息がでる私

エレベーターが最上階に着き扉が開く瞬間

不意に彼は右手で私の頭を押さえ

また唇が微かに触れる程度のキスをしてきた

「んっ~ あっ~」抵抗できない私

彼に導かれるままエレベーターを降り廊下を進む

廊下には程よい厚みの絨毯が敷かれ2人の足音を吸いとっていく

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