先輩、好きです


傘の中からどこか悲しげな男の人の声がする。

子猫はまるで返事をするかのように鳴いた。


私は一人と一匹に近づく。


私の足音に気付いたのか傘を差した人が振り向く。




子猫を腕に抱えたその人は、



眩しいほどの…金髪。





その人が近づいてくる。

私は少し怖くなって顔を上げられなかった。


足音が私の前でとまる。



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