先輩、好きです
からかわれた…なんてことないよね。
先輩はそんなことする人じゃないよ。
よし。ウダウダ考えてないで行こう…!
「裏庭は…こっちだったかな」
体育館に向かう渡り廊下を少し外れると、桜の木が見えてくる。
「あ…」
自然と目が行く。
初めて会ったときと同じ。
先輩は桜の木のすぐ下で横になってる。
私は誘われるように、先輩の側にしゃがみ込む。
先輩は目を閉じて寝息をたてている。
「また寝たフリ…とかじゃないですよね?」