先輩、好きです


「はい…?」


「俺のバイト先…誰にも言わないで」


先輩は私の目をまっすぐ見た。

私も自然と見つめ返して次の言葉を待つ。

先輩はふっと笑って、口を開いた。




「ふたりだけの秘密」




「……っは、い…」





私はしどろもどろになりながら、なんとか答えた。


ふたり…だけ?

私しか知らないってことかな…?

先輩が私だけに教えてくれた…?


なんて、自惚れてしまいそうになる。



< 52 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop