先輩、好きです


キーンコーンカーンコーン…。


ぽーっとしていたら予鈴が鳴った。

なんだか、長いような短いような昼休みだった。


「そろそろ戻らないとね」


「…はい…」


もう、先輩とお別れ…。

まだ話し足りない…なんて、欲張りになってしまう。

だめだめ。

久遠先輩に私のわがままに付き合わせちゃったし。

先輩の優しさに甘えちゃダメだ。


自分に言い聞かせて立ち上がると、先輩も一緒に立ち上がった。


「先輩…今日はありがとうございました。お話できて楽しかったです」


「うん。俺も」



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