先輩、好きです
彼はそう言うと、自分の腰のあたりを指さして首を傾けている。
「え…あっ!みっ…見てたんですか!?」
「うん」
さすがに目が覚めちゃったよ、と付け加えられてしまった。
最悪だ。
眠りを妨げてしまった挙句、着地失敗の瞬間を見られちゃうなんて…!
恥ずかしすぎる…!!
顔を赤くしながら泣きそうになっていると、校舎の方からチャイムの音が聴こえる。
「あっ!」
今度は打って変わり焦りの表情を浮かべてわたわたとしていると、ハハッと隣から笑い声がする。