桜が求めた愛の行方
『仲が良いのね』
京子に笑われて、
ここがどこか思い出した二人は赤くなった。
『ところでどう?
せっかく助っ人がきたことだし、
実際にお婿さんの衣装と合わせて見ない?』
『あ、いいですね』
『うへー、僕また試着係りかよ?』
真斗は渋々試着室に入った。
京子が勇斗の為に用意していた
グレーのショートフロッグを着た真斗と
並んで見ると、意外にも答えはすんなり出た。
『いいね、こっちで決まりだ』
『ええ、本当』
真斗と並んだ時から、ずっと黙っていた京子は、鏡に写る私達に向かって言った。
『ねえ、お願いがあるの』
『なんか嫌な予感?』
『まーくんったら』
『あのね……』
京子は真剣な目で話を始めた。
『このお店を始めてから
ずっと自分のイメージにあうモデルを
探しているの。
勿論、これまでも何人かモデルさんを
使って宣伝してきたわ。
でもね、今の二人ほど私のイメージに
ぴったりくる事は今までなかったわ。
買い付けの時やデサインを考えている時
まさに、今の二人を思い描いていると言って も決して過言ではないのよ』
『そうですか?』
真斗と二人、顔を見合わせて笑ってしまった。
『だから、お願い!!
何枚か写真を撮って宣伝素材にさせて
欲しいの!!
っていうか、二人うちの専属になって!』
『ええー!!もう着せ替えは嫌だよっ』
『そんな事言わないで!ね?
勿論モデル料も払うし、
そのドレスは御祝いも兼ねて
プレゼントするから!』
モデルなんてとても勤まるとは思えないが
膝まずかんばかりに手を合わせて
懇願されてしまっては断るに断れない。
たださくらは少し気になる事があった。
『あのー、ひとつお聞きしてもいいですか?』
『もちろん!何でも聞いて?!』
『真斗は3つも年下ですよ?
京子さん、そういうコンセプトですか?』
『えっ?あら?そうなの?!本当に?
えっと……さくらちゃん若く見えるわね』
『なにそれ、なんか傷ついた』
真斗が頬を膨らませる。
『いやだ!そういう意味じゃなくて……
真斗くんの隣でこそドレスが引き立つって
いやだ私ったら何を言って……』
『ちょっと、僕はなんなの?』
『ああ、どうしましょ……
さくらちゃん!笑ってないで助けて!』
『いいですよ、私はお引き受けします。
後は頑張ってまーくんを説得して
くださいね』
『ぜぇーーったいにヤダ!!』
『そんな、意地悪言わないで』
二人のやり取りが可笑しすぎて、
さくらはお腹を抱えて笑ってしまった。
京子に笑われて、
ここがどこか思い出した二人は赤くなった。
『ところでどう?
せっかく助っ人がきたことだし、
実際にお婿さんの衣装と合わせて見ない?』
『あ、いいですね』
『うへー、僕また試着係りかよ?』
真斗は渋々試着室に入った。
京子が勇斗の為に用意していた
グレーのショートフロッグを着た真斗と
並んで見ると、意外にも答えはすんなり出た。
『いいね、こっちで決まりだ』
『ええ、本当』
真斗と並んだ時から、ずっと黙っていた京子は、鏡に写る私達に向かって言った。
『ねえ、お願いがあるの』
『なんか嫌な予感?』
『まーくんったら』
『あのね……』
京子は真剣な目で話を始めた。
『このお店を始めてから
ずっと自分のイメージにあうモデルを
探しているの。
勿論、これまでも何人かモデルさんを
使って宣伝してきたわ。
でもね、今の二人ほど私のイメージに
ぴったりくる事は今までなかったわ。
買い付けの時やデサインを考えている時
まさに、今の二人を思い描いていると言って も決して過言ではないのよ』
『そうですか?』
真斗と二人、顔を見合わせて笑ってしまった。
『だから、お願い!!
何枚か写真を撮って宣伝素材にさせて
欲しいの!!
っていうか、二人うちの専属になって!』
『ええー!!もう着せ替えは嫌だよっ』
『そんな事言わないで!ね?
勿論モデル料も払うし、
そのドレスは御祝いも兼ねて
プレゼントするから!』
モデルなんてとても勤まるとは思えないが
膝まずかんばかりに手を合わせて
懇願されてしまっては断るに断れない。
たださくらは少し気になる事があった。
『あのー、ひとつお聞きしてもいいですか?』
『もちろん!何でも聞いて?!』
『真斗は3つも年下ですよ?
京子さん、そういうコンセプトですか?』
『えっ?あら?そうなの?!本当に?
えっと……さくらちゃん若く見えるわね』
『なにそれ、なんか傷ついた』
真斗が頬を膨らませる。
『いやだ!そういう意味じゃなくて……
真斗くんの隣でこそドレスが引き立つって
いやだ私ったら何を言って……』
『ちょっと、僕はなんなの?』
『ああ、どうしましょ……
さくらちゃん!笑ってないで助けて!』
『いいですよ、私はお引き受けします。
後は頑張ってまーくんを説得して
くださいね』
『ぜぇーーったいにヤダ!!』
『そんな、意地悪言わないで』
二人のやり取りが可笑しすぎて、
さくらはお腹を抱えて笑ってしまった。